明石市では2億5910万円の影響
兵庫県の行財政改革による明石市の影響額が2億5910万円に上ることが、市の試算により明らかになりました。影響を受けるのは、老人、障害者、子ども、母子家庭などの医療費助成に対するものがほとんどで、特に、低所得者に対する影響が大きいことは重大です。(資料1参照)
大型開発の一方で
被災者の手元に届いた支援金は2.3パーセント(3720億円)
兵庫県は11月5日、『新行革プラン第1次案』を発表しました。理由は、このまま推移すると平成20年度からの10年間で1兆円を超える収支不足が発生するからというものです。『新行革プラン第1次案』では、老人・重度心身障害者・母子家庭・子どもの医療費助成など福祉関係や、私立高校に対する補助金、スクールアシスタント、トライやるウイークなどの教育関係の予算に大ナタを振るおうとしています。県は財政難の理由に、平成7年の阪神・淡路大震災の影響と『三位一体の改革』による交付税の大幅減額を挙げています。しかし、県が『創造的復興』と銘打って過去10年間行ってきたのは、神戸空港建設(2494億円)や関空2期工事(8326億円)をはじめとする超大型開発(12兆7000億円)がほとんど。総額16兆3000億円の事業で、被災者の手に届いた支援金はたったの3720億円です。(資料2参照)
大型開発優先の政治がまねいた財政難のつけを、今、税制や医療改悪により負担が増え続けている市民に押し付けようというのですから許せるわけがありません。県は、補助金カットの理由として「必要な補助金は国からの交付税の中に含まれている」と説明していますが、自民・公明党が推し進めた『三位一体の改革』の影響で交付税は大幅に減額されており、市の財政状況も深刻です。
兵庫県は、これまでの大規模開発優先でくらし・福祉を切り捨ててきた政治を反省し、県民に負担を押し付けるのではなく削られた交付税を元に戻すよう国に求め、公共事業や外郭団体等に対する補助金の見直しを行い、税については大もうけをあげている大企業に応分の負担を求めるなどして対応するべきです。
資料1:兵庫県新行財政構造改革推進方策「新行革プラン」
企画部会案(第一次案)による明石市への影響(単年度)
| 項目 |
企画部会案での見直し内容 |
影響額
(県費の増減 単位:千円) |
事業対象者の増減(推定) |
| 老人医療助成事業 |
高齢者を取り巻く社会環境や医療保険制度改革に対応し、助成対象を低所得者に重点化するため、対象者を見直し |
△121,700 |
8,000人→2,130人
(△5,870人) |
| 重度障害者医療費助成制度 |
自立支援医療制度との整合を図るため、所得制限、一部負担金を見直し |
△6,900 |
5,990人→5,880人
(△110人) |
| 母子家庭等医療費助成事業 |
重度障害者医療費助成事業に準拠し、一部負担金を見直し |
△2,600 |
- |
| 乳幼児等医療費助成制度 |
重度障害者医療費助成事業に準拠し所得制限、一部負担金を見直し |
△29,200 |
24,760人→24,270人
(△490人) |
| 障害者小規模通所援護事業 |
市への交付税措置の拡充をふまえるとともに、障害者立支援法による新サービス体系への移行促進を図るめ、県の補助率を見直し |
△20,600 |
- |
| 重度心身障害者児介護手当支給事業 |
障害者自立支援法による在宅障害者福祉サービスの充実等をふまえ、対象者等を見直し |
△14,900 |
250人→40人
(△210人) |
| 妊婦健康診査費補助事業 |
市への交付税措置の拡充をふまえ、県の補助率を見直し |
△18,500 |
- |
| 農林水産関係整備事業 |
全国水準を勘案し、過去の実績平均を用いて県の補助率を見直し |
△11,600 |
- |
| スクールアシスタント配置事業 |
市への交付税措置の拡充をふまえ、県の補助率を見直し |
△19,300 |
- |
| 地域に学ぶ「トライやるウィーク」 |
市事業としての定着をふまえ、県の補助率を見直し |
△2,900 |
- |
| その他 |
自治振興助成事業ほか |
△10,900 |
- |
| 合計 |
- |
△259,100 |
- |
※ 影響額及び事業対象者の増減については平成19年度ベースで算出
※ 農林水産関係整備事業についてはほ場整備事業で平成21年度以降の影響額
資料2:「阪神・淡路震災復興計画」10カ年事業(16兆3000億円)の「創造的復興」のなかみと特徴
- 多核ネットワーク型都市圏の形成 9.8兆円
(以下、内訳の抜粋)
- 神戸空港建設 2494億円
関西空港2期 8326億円
※空港関連で1兆円超
- 本州四国連絡道・山陽自動車道等 1187億円
新都市の整備 2566億円
神戸港の最新鋭整備 819億円
神戸市営地下鉄の湾岸線の建設 2350億円
JR高速化・電化等(東西線等) 1037億円
神戸港島トンネル等 1187億円
阪神高速道路(湾岸線・大阪池田線) 3743億円
流域下水道・公共下水道整備 6757億円
淡路交流の翼港 65億円
六甲グリーンベルト工事 996億円
その他神戸港海コンテナ多重 242億円)
※阪神疎水構想、大阪湾横断鉄道構想などあわせて2.1兆円
- 災害復旧事業 2兆8800億円
- 既存産業の高度化等 2.9兆円
(以下、内訳の抜粋)
- 神戸産業団地とポーアイ2期など 3120億円
- 神戸ルミナリエ等 52億円
- 舞子・大蔵海岸コミゾーン整備 25億円
- 被災中小企業への貸付金 2兆4296億円
- 緊急災害融資等の利子補給 355億円
- 福祉のまちづくり 2.8兆円
(以下、内訳の抜粋)
- 被災者自立支援金の支給 1444億円
- 被災者住宅再建支援 240億円(利子補給、災害公営住宅建設、仮設)
- 西神地区等新都市の住宅・宅地供給 4210億円
- 教育・文化 3700億円
- 防災・耐震 3150億円
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